ドキュメンタリー映画「War Bride 91歳の戦争花嫁」が3月11日、播磨町中央公民館（播磨町東本荘1）で先行上映される。主催は播磨町国際交流協会。

映画「War　Bride 91歳の戦争花嫁」　播磨町で全国に先駆け上映

　同作品は、米オハイオ州ライマ市在住の桂子（ケイコ）・ハーンさんが、戦後歩んできた激動の人生を紹介したドキュメンタリー作品。監督は川嶋龍太郎さん。製作はTBSテレビで、全国に先駆けて播磨町で上映する。

　製作のきっかけは、川嶋さんが広島で行われた戦争のシンポジウムで伯母である桂子（ケイコ）・ハーンさんが戦争について語った姿を見たとき。「伯母が『今でも私は戦争を憎んでいます』と涙ながらに語った姿を見たとき、戦争の悲惨さを知った。それと同時に、そこまで憎んだ戦争なのに、敵国の軍人と結婚しアメリカへ渡っていった伯母の人生をひもといてみたいと思った」という。

　「自叙伝を読み、周囲の人から話を聞くうちに映像化したいと思った。91歳を過ぎた彼女の口から話を聞けるチャンスはそれほど残っていないと考え、カメラを手に渡米し、取材と撮影を行った」とも。

　同協会の石川さんは「桂子・ハーンさんとの付き合いは長いが、個人的な事を知ることはなかった。オハイオ州ライマ市と播磨町は姉妹都市で、ホームステイ相互交流を1999年から続けてきたが、コロナ禍で中止になった。この映画を多くの人に見てもらい、再び交流を活発にしていきたい」と話す。

　上映開始は15時。入場無料。先着200人。同作品は3月17日から、東京、大阪、名古屋、札幌で行われる「TBSドキュメンタリー映画祭2023」で順次公開予定。