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加古川にフリースクール「こどり~む」 民家を開放、子どもたちの居場所に

代表の辰巳訓子さん

代表の辰巳訓子さん

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 民家を開放したフリースクール「ホームスクールこどり~む」が開設されて、6月21日で3カ月がたった。

この日はシニアボランティアに教わった折り紙の切り方を生かしてプレートづくりをする子も

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 子どもの好奇心を尊重し、時間割や昼食メニューなどの1日のスケジュールは「デイリーミーティング」で子どもたちが対話を通して決めるという同スクール。「自分たちで考え、納得して取り組む経験を重ね」、主体的な学びを促す。

 勉強の他に、シニアボランティアから折り紙や身近な材料でけがを直す方法などを教えてもらう昔ながらの暮らしの知恵の伝承や、昼食代や活動費を子どもたちが管理して金銭感覚を養うなど、将来に役立つ学びも取り入れる。

 運営者の辰巳訓子さんは、加古川市内の不登校児童者数が昨年9月には600人、12月には650人を超えたという発表を知り、「3カ月足らずで50人も増えている加速ぶりに危機感を抱いた。待っていられる状況ではない。できることから始めなければと思った」と話す。自宅で小規模保育や児童預かりをしていた経験から、フリースクールを開く決意をしたという。

 スクール名「こどり~む」は、「子どもたちが主役のスクールにしたい」という辰巳さんの思いから、これまで関わってきた子どもたちやSNSで集めた21の候補から子どもたちによる話し合いと多数決で決めた。

 子どもたちはコロナ禍で、黙食や休み時間の行動制限など自由に行動しにくい学校生活を余儀なくされた。辰巳さんは「自分たちが尊重されていないと感じ、自分らしく振る舞うことを諦めてしまうようになった子どもが増えたと感じる。通い始めは、何が食べたいかを聞いても意見を言えない子どももいる。自尊心や対話力を身につけ、自分で考えて生きていく力にしてほしい」と話す。

 単発の利用や急な休校、夏休み期間などにも対応する。辰巳さんは「不登校でなくても、学びの場の選択肢の一つになれば。子どもも保護者も学校や暮らしに切羽詰まる前に居場所があることを知ってほしい」と話す。

 開校時間は火曜・金曜の9時~15時。登下校時間は自由。小学生から高校生まで利用できる。

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