
クラウドファンディング(CF)で図書の購入資金を募っていた高砂市立米田小学校(高砂市米田町)の学校運営協議会が目標金額を達成したのを記念して、3月3日、支援者向けの内覧会を行った。
劣化した本の入れ替えや蔵書充実のため、保護者や地域住民らでつくる同協議会が1月10日に始めたCF。2月4日には目標額の40万円を達成し、最終的には42日間で95人から60万5,000円の支援が集まった。同期間には参観日や近隣店舗でも募金活動を実施。募金も合わせると総額113万6,768円になるという。
同協議会の松下慎典さんによると、「近隣地域外の人からの支援もあった」という。同校卒業生で吉本新喜劇座長の吉田裕さんからは10万円の支援を受け、リターンとして図書室の愛称を決めるネーミングライセンス権が贈られた。集まった資金のうち約10万円を使い、90冊の図書を購入。児童のアンケートなどから「パンどろぼう」「薬屋のひとりごと」「はたらく細胞シリーズ」などを購入。残った資金は今後の蔵書追加に充てる。
内覧会には地域住民や支援者ら約10人が出席。同校の瀧野祐一校長は「ただただ感謝の気持ちでいっぱい。これだけの方に支援してもらえて子どもたちは幸せ者」とあいさつ。図書室に移動し、1年間掲示される支援者名簿や、吉田さんが決めた図書室の愛称「読書すんのかーい!!」のプレートも披露した。
「いろんなことに興味を持って、新しい発見をこの図書室でするんでしょうか? しないのでしょうか? いやいやするんかーい! たくさん勉強して、楽しい学校生活を送ってください」――吉田さんから届いたメッセージも紹介した。
児童代表であいさつした6年の後藤由芽さんは「地域の皆さんや多くの人が私たちを大事に思ってくれていると感じた。自分が大人になったら皆さんのように、子どもたちの力になりたい」と感謝の気持ちを述べた。