加古川の喫茶店「カフェド秀(しゅう)」(加古川市加古川町備後)で12月22日、平均年齢85歳のハワイアンバンド「モアナニ・ハワイアンズ」がクリスマスライブを開いた。
店主の岡田靖代さんが「クリスマスに楽しいひと時をプレゼントしたい」と企画。常連客を中心に声を掛け約20人が参加した。
地元加古川のメンバーを中心とした6人組のハワイアンバンドの平均年齢85歳。スチールギターやハワイアンフラなど、それぞれ音楽活動を行っていたメンバーによって10年前に結成され、老人ホームなどの慰問を中心に演奏活動を行っている。
1時間半に及ぶライブでは、「星に願いを」「ホワイトクリスマス」などのほか、ハワイアンソングや昭和の歌謡曲など、バラエティーに富んだ14曲を披露した。
ライブ中は、客もタンバリンやカスタネットなどの楽器を片手に歌や踊りに参加するなど、終始アットホームな雰囲気。フラダンスの披露やプログラムに無い曲のリクエストに応えるなど、会場が一体となって盛り上がりを見せた。
ウクレレを担当する菅野さんは「今年はここまで21公演を行ってきて今日で22公演目。来年も6人で元気に頑張れたら」と話す。
岡田さんは「80歳を超えているようには見えないくらい皆さん元気。いつも来てくれているお客さんにも『元気をもらいましょう』と参加を呼び掛けた。見に来る人も自分にはないものを求めて来ているのでは」と話す。
「この店では、一人一人の得意なことを生かせる場、発表できる機会を提供して、刺激し合える関係を作っていきたい」と岡田さん。「年齢に関係なく、何かに挑戦し続けたいという気持ちを尊重したい。『寝たきり老人をつくらない会』をつくろうかしら」と笑顔を見せる。