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「かこがわ新鮮食材市場れんばい」、90年の歴史に幕

市場組合員

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 「かこがわ新鮮食材市場れんばい」(加古川市加古川町)が12月20日、閉店する。

加古川の市場が閉店

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地元で「れんばい」の呼び名で親しまれてきた「加古川廉売市場」は、1927(昭和2)年6月に35店の小売市場で創業した。近年の大型スーパーや複合施設の台頭と組合員の高齢化により90年の歴史に幕を閉じる。

創業当初は、東播磨地方の広範囲から買い物にくる客や個人商店へ商品の卸でにぎわったという。太平洋戦争末期には疎開と撤去命令で建物が一度取り壊されたものの、1946(昭和21)年に再建した。

鉄筋コンクリート造の建物になった1980(昭和56)年には、売り場面積789平方メートルの「ショッピングセンターれんばい」としてリニューアル。当時としては新しく、対面販売でありながら会計を共通のレジスターで支払いするシステムを導入した。全国の小売市場のモデルケースとなり多方面からの視察も多かったという。業種構成は食料品、日用品、雑貨、衣料品など20店が入居し、同じ商材を売る店舗が複数存在して競合し、商品やサービスの質を向上してきた。

加古川廉売市場協同組合組合員の市原昭男さんは「現在も『れんばい』をあてにしてくれるお客さまがいて申し訳ない思い。仕入れ先など協力会社に迷惑をかけないよう組合で話し合い、きれいに辞める選択をした」と話す。同組合には2代目、3代目と家業を継いだ組合員も多く、幼少のころから生活の一部であった市場がなくなることにとまどいや寂しさを感じているという。

 毎週のように通っているという地元客の女性は「子どものころからよく来ていた『れんばい』がなくなるのは残念な気持ち。ほかのスーパーもたくさんある中で、『れんばい』を利用していたのは地元産の野菜など、産地がはっきりした品物が安く買えるから。買い物がしやすい広さの店内と親切で温かい店員さんがよかった」と閉店を惜しむ。

 同施設では現在、90年間の感謝を込めて「お客様還元特別企画!トラベルプレゼントキャンペーン」を行っている。温泉宿泊券や日帰りバス旅行のほか、2万円までの応募者の今欲しい物をプレゼントするユニークな特賞を用意する。キャンペーン期間中500円以上の買い物で応募できる。12月19日まで。

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