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加古川東高のトイレに「のれん」設置 前生徒会長が会長選挙の公約果たす

設置したのれんと現PTA会長の鈴木さん(左)、沼田さん(中)、前PTA会長の堀之内さん(右)

設置したのれんと現PTA会長の鈴木さん(左)、沼田さん(中)、前PTA会長の堀之内さん(右)

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 加古川東高校(加古川市加古川町)の生徒用トイレに7月20日、のれんが設置された。

以前付いていた木製の扉

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 のれんの設置は前生徒会長の沼田歩輝(いぶき)さんの生徒会長選挙の際の公約。のれんの大きさは横80センチ・縦100センチ。病院でも使われるという抗菌・耐火・防臭機能を持つ生地で製作したもので、教師やPTA役員が見守る中、男女トイレ合わせて12カ所に設置した。

 「トイレには元々、胸の高さに木製の扉が付いていたが、開いたときに人に当たり危険だと思っていた」と沼田さん。「木製の扉をのれんに変える」という公約を掲げ、ほかに3人の立候補者がいる中、当選を果たした。

 「生徒会に入ったが校内行事などでなかなか取り掛かる機会がなかった」と沼田さん。転機となったのは教師とPTA役員、生徒会との会合だった。報告の中でのれん設置について、予算などで困っていることを伝えたところ、当時PTA会長の堀之内健志さんは「思いをぶつけてほしい」とプレゼンテーションを要請。沼田さんが木製扉の危険性や、背の高い人なら中が見えてしまうことなどを企画書にまとめてプレゼンを行い、設置が実現した。

 堀之内さんは「PTA活動を見てもらえるよう生徒と一緒に何かしたかった。大人と働くことで将来大切になるコミュニティーやつながりを学んでもらえる。プレゼンには感服した」と話す。

 「途中ひとりで進めていることに気づいた」という沼田さん。あらためて全校生にアンケートを採ると、90パーセントが扉に危険を感じていたという結果に確信を深めたという。

 のれん設置を終え、沼田さんは「先生から人前で説明するのがうまくなったと言われた。これからは安全にトイレをつかってほしい」と話す。

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