高砂市米田町の農園で4月15日、食や命の大切さ、感謝の気持ちを育む体験型の農業活動を行う「ありがとうの種 農育楽園(がくえん)」の入園式が開かれた。企画運営はカフェ「菓茶みきや」(高砂市米田町)。
同園は畝(うね)作りから収穫、加工、流通まで年間を通して農作物に触れることで食や命の大切さ、感謝の気持ちを育んでもらおうと今年2月から参加者を募集。市内外から大人13人、子ども7人の計20人の応募があり開園を迎えた。
主催者の春下充代さんは農業の魅力について、「昨年5月ごろからプライベートで野菜を作っている。忙しい毎日の中でも野菜作りに携わる時間がとても楽しく、自分の心身が整う大切な時間としてのめり込んでいった」と話す。「農業を学んでいくなかで、安全安心な有機野菜を拡大し次世代へ伝えていきたいという播磨ぼかし研究会の皆さんの思いを知り、一緒に協力することで、みんなの幸せをつなげることが出来るのではないかと考え、『ありがとうの種 農育楽園』を設立した」とも。
開園式に親子で参加した母親は「土に触れる機会が少なく、娘が野菜を好んで食べないこともあり、この機会に様々な世代の方と一緒に野菜作りをすることで野菜を好きになってくれればうれしい。自分の食べる物が育つ過程を知ることはとても興味深い。1年間を通じて娘も成長してくれればうれしい」とはなす。
「参加者の方には今回の入園式を含め年間7回のカリキュラムで、サツマイモやカボチャ、夏野菜の収穫、収穫した農作物を使ったチーズケーキの製造やイベントでの販売などを体験してもらう。売上金の一部を「ありがとうの種」に還元し、次年度以降のプロジェクト継続につなげたい。このひとつの種「ありがとうの種」からみんなが幸せになれたらうれしい」と春下さんは笑顔を見せる。