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加古川の洋菓子店で44年前の商品「べべ」復活 バレンタイン向けに

チョコレート菓子「べべ&ビビ」をPRするパティシエの上田圭子さん

チョコレート菓子「べべ&ビビ」をPRするパティシエの上田圭子さん

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 加古川駅前の洋菓子店「Hanafusa」(加古川市加古川町)は2月、バレンタイン限定のチョコレート菓子「べべ&ビビ」を44年ぶりに販売する。

チョコレート菓子「べべ&ビビ」

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 洋菓子販売とカフェ&レストランを経営する同店は、創業80年の老舗。店内を開放して教室や音楽イベントなど企画し、地元で活躍するアーティストを積極的に紹介してきた。

 同商品が初めて店頭に並んだのは44年前。当時、「抱っこちゃん人形」や「ちびくろサンボ」などがブームで、男の子のキャラクターとして開発。商品は、「べべ&ビビ」(734円)。

 同商品を製造するパティシエの上田圭子さんは「当時、この辺りでは洋菓子店が珍しくて、『べべ』は、手土産として持ち帰られることが多かった。子どもたちのおやつとして私もよく食べていた。5年ほど販売されていたが、人が変わるなどで販売されなくなった」と振り返る。

 商品を復活させたきっかけについて上田さんは「老舗店だからこそできることをいつも模索している。昔はやったお菓子を今販売することで、懐かしさを感じてもらうと同時に、その時代を知らない世代には新しさを感じてもらえるのではと考えた」と話す。

 「同級生の友人に話すと『懐かしい。また販売したら』と言われることが多かった。製造にあたって改めて記録を探すと、べべがショーケースにずらっと並んだ写真が自宅から出てきた。ただ、それだけでは十分に再現できず、姉や友人に当時の記憶を思い出してもらい試行錯誤しながら完成させた」と経緯を話す。

 「材料も作り方も当時と同じで、レモンケーキを土台にバタークリームを塗り、チョコをコーティングしマジパンで顔を作っている。販売にあたりペアで作ってはどうかと思い付き、今回初めて女の子のキャラクター『ビビ』を作った」と話す。

 完成後の写真をSNSに投稿すると、「懐かしい」という声が多数届いたという。上田さんは「思った以上に反響が大きくて驚いている。60~70歳代の方にとっては、家族への手土産として買った記憶が、40代くらいの方にとってはおやつとして食べた記憶が残っている方もいると思う」と話す。

 上田さんは「昔食べた方にもぜひ食べてもらいたい。それをきっかけに、お店のことを思い出してもらえたら作り手としてもうれしい。これからも、お客さんにとって入りやすい店、『また来るわ』と言われる場所を目指していきたい」と笑顔を見せる。

 販売は、カフェ&レストラン「Hanafusa」と、姉妹店の洋菓子店「MilleBon」の2店舗。2月5日まで予約を受け付け、受け取りは同10日~14日。13日・14日のみ店頭販売あり。

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