加古川の「はりま地酒文化を育む会」が1月30日、さまざまな地酒を味わうことができる「新年懇親会」を加古川プラザホテル(加古川市加古川町)で開催する。
同団体は、地元の酒蔵が倒産や廃業により減少していく中で、地酒文化を残していきたいと2009年に発足。年に4回開催される同会は「しぼりたてを味わう会」と呼ばれる新年懇親会のほか、「金賞受賞の新酒を味わう会」や「ひやおろしを味わう会」など、季節ごとの催しを開催して地酒文化に触れる機会を提供している。
「始まりから終わりまで日本酒づくしで楽しむことができる」と話すのは、同会会長の籠谷紘義(ひろよし)さん。当日は、同会の顧問である地元酒蔵から提供される大吟醸「盛典」「倭小槌」「播州錦」など、6銘柄を味わいながら、参加者同士の親睦を深める機会を用意する。
開催当初はビールなども一緒に提供していたが、同会では日本酒一本に絞ることで、甘み、辛みなどの味わいや香りなども含めて、じっくり堪能してもらいたいという思いがあるという。
同団体の事務局を務める「お酒のにしうみ」の西海熾次(しげじ)さんは「発足当時は焼酎ブームでまだ日本酒文化がなかった」と話す。「日本酒といえばおじさんというイメージから、飲まず嫌いな人も多い」と話しながらも、「同会に参加したことで日本酒のおいしさを知ったという声も聞く」と西海さん。
毎回100人以上となる参加者は、年齢も職業もバラバラだが、現在では女性の参加者が全体の4割を占めるという。
西海さんは「飲み方が時代とともに変わってきて、燗(かん)や冷酒など、楽しみ方が増えてきた」と話し、籠谷さんは「これからはワイン感覚で飲んでもらえる時代になっていくのでは」と期待を膨らませる。「この会では肩書を外して気楽に楽しんでもらえたら」と呼び掛ける。
当日は、地元酒蔵3社の日本酒を楽しむことができるほか、アトラクションとして「マグロの解体ショー」を開催。新酒などの豪華景品が当たる抽選会を実施し、お土産も用意する。
開催時間は17時30分~20時50分。参加費は、同会会員=6,000円、非会員=7,000円。