加古川の寺家町商店街内「喫茶・軽食木立」(加古川市加古川町寺家町、TEL 079-422-2711)で1月15日、学生によるシャッターアートが完成した。明石工業高等専門学校の授業の一環で、学生9人によって描かれた。
同校准教授の松塚直樹さんは「社会に出ると面識のない人たちとゼロから関係を築いていく必要がある。面識のなかった人たちと協力し、自分の役割を果たす責任感を持ってもらいたかった」と話す。
本授業では、学科や学年の異なる9人の学生がチームを作って活動をスタート。制作期間は約3カ月間。「絵を描く前に、シャッターのサビ落とし、掃除から行わなければならなかった。描き始めてから、ペンキが垂れてくるなどムラなくきれいに塗るコツをつかむのに苦労した」と学生らは話す。
作業途中には「街の人たちが声を掛けてくれ、手伝ってくれた子どももいた。自分たちが描いた物が認められ、残っていくのはとてもうれしく感じる」とも。
「喫茶・軽食木立」は障がい者の社会復帰を目的とした就労継続支援B型施設として、お弁当の製造、販売を行なっている。
同施設長の杉山さんは「シャッターが閉まっている時間が長く、商店街が寂しく見えていたが、絵を描いてもらって雰囲気が明るくなった。2016年10月にオープン10周年を迎え、生徒からいいお祝いをもらった」と笑顔を見せた。
営業時間は9時30分~14時30分。木曜・日曜・祝日定休。