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高砂のギャラリーで「スケッチ遺作展」 ギャラリーオーナーの1周忌に合わせて

妻公子さん(左)と遺作展の来訪者

妻公子さん(左)と遺作展の来訪者

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 同ギャラリーを30年間運営していた清水さんは、昨年10月に劇症肝炎のため74歳で亡くなった。同展は、運営を引き継いだ妻公子さんらが1周忌に合わせ企画したもので、旅行が好きだった清水さんが旅先で描いたポケットサイズのスケッチ約150点を展示する。

スイスでの清水宣詔さん(昨年5月)。

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 作品の中には、大腸がんなどの闘病中の昨年5月に同画廊の30周年を記念する意味もあったスイス旅行のスケッチも並ぶ。

 清水さんは、1986(昭和61)年に勤めていた市役所を退職し、自宅隣りに「蕃画廊」を開設。若手作家の個展や地元で創作活動をする人たちの発表の場として運営を続けてきた。絵画のほかに琴の演奏やコーラスなどの教室も定期的に開かれているという。

 妻公子さんは「がんを患った夫は自分の最期を悟ったのか、無くなる直前に入院先の病院やこれまでお世話になった人たち一人一人に手紙を残した。ただ、家族宛のものは1つも無かった」と初めは悲しんだと話す。

 その後、遺品を整理するうちにスケッチ帳18冊が見つかったことをきっかけに、同ギャラリーの開設当初から親交のあった洋画家西村義富さんの勧めもあって遺作展を開くことになったという。

 公子さんは「画廊の運営や旅行は一緒に行っていなかったため、見つかったスケッチの数に驚いた。スケッチを整理しているうちに、夫の旅の思い出が私たち家族に残してくれたメッセージに思えてきた」と話す。「整理を手伝うと言ってくれる人もいたが『これは私の仕事』と、夫と旅をしているような気持ちから一人で作業を続けた」とも。

 子どもの頃から家族ぐるみの親交があり、旅行にもよく一緒に行った中村一見さんは、清水さんについて「海と太陽を混ぜたような人。おおらかで、とても面倒見のいい人だった」と振り返り、「旅先では、5分ほど時間があれば美しい風景をよくスケッチしていた。作品を見ていると旅の思い出がよみがえる」と話す。

 公子さんは「夫が入院してから今まで約1年半、ギャラリーを休んでいたがこの場所を消してしまうのは惜しい。どの人にも優しかった夫らしい、誰もが気軽に立ち寄れる場所として自分のできる範囲で残していきたい」と話す。

 開催時間は10時~17時。入場無料。10月25日まで。

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